デザインナイフ
“Design Knife”producted by 蓑毛鍛冶屋
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金の斧、銀の斧、鉄の斧。
価値ある斧は言わずと知れている。
だが、ツールとして最も優れた斧はどれか?
古より、貴金属をめぐる利権、欲望は、幾多の争いを引き起こしてきた。
人は貴金属の魅力に惹かれ、それを所有したいと思う。貴金属を素材に用いる指輪やネックレス、その他の宝飾品は、まずその素材に価値があり、次に形状が価値を持つ。実際、貴金属の加工を行った人物や、その人物が持つ技術、センスがクローズアップされることは、極めてまれである。
現代、鉄は最も安価な金属のひとつに数えられる。
貴金属を“耐久消費財”としてカテゴライズするなら、鉄は“消費材”に属することになる。
そんな鉄という極ありふれた素材に、鍛冶屋は魂を吹き込む。鍛え、磨き、手間をかけることにより、その素材の価値を超越し、鉄の塊は何十倍、何百倍にも価値を増す。
そしてそこで忘れてはならないのが、それを創造する職人の“腕”と“心意気”だ。
ここにご紹介するナイフは、200年以上もの伝統を持つ蓑毛鍛冶屋の九代目、蓑毛稔氏が作り上げたナイフである。
彼は職人としてはまだ若い。
しかし、これらのナイフをご覧頂ければ、その実力をご理解頂くことは容易いだろう。
八代目裕氏が守り継いできた伝統の技を継承し、そして自らが新しい感性でナイフを作り続け、数々の栄誉をも手にしてきた。
“黒打ち”と呼ばれる伝統的な黒地の表面を残す手法に拘りつつ、その一方で、自我の表現としてナイフを創造する。さらには、木柄、木鞘、果ては革鞘の加工と、彼のイマジネーションは絶えることなく、それを己の技術として昇華していく。

《ご注文のお客様へ》
現在ご注文頂きますと、革鞘(シース)は上記のような黒色のものでのお届けとなります。 |
代々受け継がれてきた鍛冶屋としての誇り高き血と、研ぎ澄まされたセンスの融合。稔氏が鍛冶家業を継ぐことは必然であったかも知れない。しかし、これらのナイフの誕生は、彼が情熱を注ぐ“鍛冶”という現場から生まれた紛れもない“必然”である。
「型」に流し込み、大量生産された「同じ顔」のモノではなく、その表情には、職人の情熱とタフネス、そして精緻さが息づいている。
無骨でいて、洗練されたそのスタイルから放たれる鈍い光。鉄という金属を“貴金属”という言葉にくくることができないことを、悔しく思うのは私だけではないだろう。
これらは宝飾品ではなく、ナイフである。
人々の生活に必要な、ただ単純な“切る”という行為を行うためだけの、単なるツールである。
これを手にした瞬間、あなたは使うことを躊躇うかもしれない。
なぜなら、これは貴金属に勝るとも劣らぬ、“誇り高き鉄の塊”なのだから。
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蓑毛鍛冶屋 デザインナイフ
その“鉄の柄”を持つナイフに違和感を感じる人もいるかも知れない。
しかし、鉄の柄を持つが故、汚れ作業や水際での作業に威力を発揮し、また、使ってみると、その柄の意外な持ち易さに気付くだろう。
残念ながら、これらのナイフには名前がない。
季の屋では便宜上、反りが大きく入ったナイフを“A型”、プレーンな形状のナイフを“B型”と呼んでいる。
“熱き職人は仕事で物を語る。” 名前など必要ないのだ。 |
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《ご注文時のご注意》
ここに掲載したデザインナイフは、丹念に一本一本、蓑毛鍛冶屋の手作業により鍛造、焼き入れ、研磨が行われています。
よって、大きさ、重量、表面の風合いなどに若干のばらつきが御座いますことを予めご了承ください。ただし品質においては、絶対の責任をもって保証いたします。
《Notice》
鉄に鋼を割り込ませる作業から蓑毛鍛冶屋において行われた割り込み鍛造製法を用いて製造された商品は、全て熊本県伝統的工芸品に指定されています。
《Topics》
好評連載 “刃物の研ぎ方” |